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時事通信社の商品先物情報サービス【J-COM】に「アナリストの目」として配信しているレポートです。
J-COMでの配信の翌日以降に、こちらのページでも公開致します。
毎月20日前後に更新の予定です。
なお、当コンテンツは大起産業(株)調査研究室より情報提供を受けています。
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2008/06/24 06:50配信
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| ◎コーヒー、ブラジル豊作でも先行き不安解消されず |
米農務省(USDA)は6月13日、2008―09年度のコーヒー需給見通しを発表した。今回の報告では、前年度に国内在庫がほぼ枯渇したブラジルでどの程度の在庫積み増しが可能かに注目していたが、同国期末在庫は前年度の150万袋(在庫率は3.4%)から630万袋(同13.6%)まで大幅に増加する見通しとなっている。
隔年の生産サイクルが表作に該当することで、生産高が前年度の3760万袋を上回ることは当初から確実視されていた。しかし、過去最高を記録した2002―03年度に次ぐ5110万袋の生産高が予測されていることは相場に対してネガティブである。昨秋に土壌水分不足が指摘されていたことで5000万袋達成は難しいとの見方もあったが、10月以降にミナスジェライス州などで継続的な降雨が観測された結果、イールドは当初予想されていたよりも上振れしている。
駐ブラジル・サンパウロの米農務官報告によると、イールドは前年度の16.82袋/haから22.99袋/haまで上昇しており、06―07年度の20.80袋/haも上回っている。足元では、多雨による生育・収穫の遅れから品質悪化リスクも指摘されているが、降霜リスクが現実化しなければ、5000万袋超の生産高を維持することは難しくないだろう。
◇年後半のコーヒー相場は底堅い展開か
だが、これで当面の弱材料は出尽くすことになり、年後半のコーヒー相場は底堅い展開を想定している。08―09年度は大幅な増産によって在庫積み増しが促されることになるが、期末在庫は前回表作の840万袋(在庫率は18.2%)を回復するには至らず、需給逼迫(ひっぱく)リスクは09―10年度に先送りされたにすぎないためだ。豊作に伴う需給緩和は一時的現象であり、コーヒー需給の逼迫構造までもが否定されたわけではない。
また、生産コストに対して上昇圧力が強くなっていることにも注意が必要である。USDAによると、05年1月との比較で、肥料コストは275%、労働コストは30%、輸送コストは190%の上昇となっている。特に今年に入ってからリンや窒素など肥料コストの上昇ペースが加速しており、筆者の試算では1ポンド当たり8―10セント程度の負担増になっている。こうした生産コスト上昇に加えて急激なドル安の影響もあって、コーヒー相場の高止まりでも農家の実質的な手取り収入は伸び悩んでいる。新穀在庫の売却が本格化する価格水準は、従来よりも引き上げられる可能性が高いだろう。
◇コーヒー相場底入れを確認する時期近い
短期的にはブラジルの気象環境が最大の関心事となるが、仮に降霜リスクが現実化しなくともコーヒー相場が底入れを確認する時期は近いと予測している。ただ、NY20日の急騰はテクニカル要因に基づくものであり、このまま一本調子の上昇トレンドに発展するとの見方には懐疑的である。輸出圧力の増大に伴う短期需給緩和やドル高、好天見通しなどからの調整局目を買い拾う方針で臨みたい。向こう6カ月間の高値めどは155―160セント、支持線は130セントとみている。
※小菅 努(こすげ・つとむ) 大起産業調査研究室エキスパートスタッフ
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2008/05/22 06:57配信
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| ◎東京ゴム、綱渡りの高騰相場を維持できるか |
東京ゴム先物相場が騰勢を強めている。@主産地タイの中央ゴム市場における集荷量の低迷A最大消費国である中国の在庫減少傾向が加速B合成ゴムの原料となるWTI原油相場の高騰―などがファンド筋の買いを促し、年初来高値(2月26日の324円30銭)をうかがう展開となっている。
一般的に、タイでは4月下旬から5月上旬にかけて乾期から雨期に移行するのに伴い、天然ゴムの産出量は増加し、供給サイドから需給緩和圧力が働くことになる。しかし、今年は5月に入っても中央ゴム市場におけるUSS(未薫製シート)の集荷量が日量50トンを下回るなど、通常の250―300トン水準を大幅に下回る状態が続いている。
こうした中、中国上海期貨交易所の認証在庫が減少傾向を強めていることが、需給タイト感を増幅させている。同在庫は年初から9万トン台を維持していたが、3月中旬以降10週連続で減少し、5月16日時点では3万5260トンまで落ち込んでいる。今年の在庫トレンドは、生産期入り後も港湾トラブルなどから上昇相場が続いた2005年に類似しており、「減産期明け→ゴム相場の調整局面入り」という基本シナリオが疑問視されている。
ただ、中国の1―4月期輸入量が前年同期比26%増の63万トンに達していることを考慮すると、中国の在庫減少とタイの供給環境との相関関係は強くないと考える。昨秋に東南アジアで発生したモンスーンの影響で工場内在庫の消化が進み、取引所認証在庫に対する需要が必要以上に押し上げられたこと、海南島や雲南省などで洪水被害が発生していること、おしろい病発生によるイールド低下―といった同国の国内要因に基づくとみるのが妥当だろう。
◇上昇が続くシナリオ、中国の買い付け本格化
タイ中央ゴム市場の集荷量が落ち込んでいる原因については、生産農家が価格の一段高を視野に手元在庫の売り渋りを行っている影響が大きいと考える。スラタニ市場の管轄地域などでは洪水の被害も報告されているが、ゴム価格の高騰で農家の生産意欲は著しく高まっており、タッピング(樹液の採取)再開の時期はむしろ前倒しされているとの情報も多い。
全国営業倉庫生ゴム在庫に対する入庫状況などからは、市場を経由しない直接購入量は逆に増えている可能性も想定できる。このため、中央ゴム市場における集荷量が、ゴム農園における実際の生産動向を正確に反映しているか疑問視している。4月下旬から続くファンドの強気スタンスが崩れれば、農家の手元在庫売却が加速し、産地相場から崩れ始める可能性も低くないだろう。現状は下振れリスクの大きい綱渡り状態の高騰相場にあると考えている。
一方、このまま上昇相場が続くシナリオとしては、中国勢が供給環境の改善を待ちきれず、高値での買い付けを本格化する流れを想定している。代替品である合成ゴム価格が上昇していることもあり、オファー価格の引き上げが容認される可能性も否定できない。
※小菅 努(こすげ・つとむ) 大起産業調査研究室エキスパートスタッフ
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2008/04/17 06:53配信
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| ◎東京ゴム、順ザヤ縮小が示唆する調整リスク |
1月下旬以降の東京ゴム先物相場は、季節要因に支援され、280―320円を中心とした高値圏でボックスを形成する展開となっている。ウインタリング(落葉期)に伴う減産が本格化する中、主産地タイの需給逼迫(ひっぱく)感が下値をサポートしている。また、WTI原油相場が過去最高値を更新するなど、リスク環境の中で主要商品相場が軒並み高騰した影響もあるだろう。しかし、急激な円高傾向や買方ファンドの動きの鈍さから、300円台乗せからの一段高を試すような動きもみられず、280−290円水準で決め手を欠いた展開が続いている。
タイのUSS(未薫製シート)現物相場は、2月20日に85.63バーツ/キロまで上昇した後、3月下旬には一時78.80バーツまで値位置を切り下げたが、足元では83バーツ台まで切り返すなど、総じて底堅い展開が続いている。価格水準が高いことで農家の生産意欲は強く、タイ中央ゴム市場における集荷量は日量50―100トンと、減産期としては平年よりもやや高いレベルにある。しかし、減産期入りで価格水準が引き上げられた後も需要家の調達意欲が強いことで、産地需給の逼迫感は強い。実際、上海取引所の天然ゴム在庫は、3月上旬まで9万トン台を維持していたが、4月11日時点では6万5120トンまで落ち込んでおり(前年同期は10万3370トン)、需要に見合った供給量を確保できていないことが確認できる。昨年10―11月の生産期にモンスーンが発生した影響で、年末に向けての在庫手当てが遅れていた影響が顕在化しているもようだ。こうした短期需給環境のみをみれば、短期的に300円台を回復する展開にも違和感はない。
◇基調転換を探る上で、サヤ関係に注意を
ただ、東京市場では内部要因や円高から強引に上値を抑制された展開が続いており、早くも減産期明けが視界に入りつつある。ソンクラン(水掛祭り)を終えたことで暦の上では乾期から雨期への転換が促されており、マーケットでも減産期明けの時期をめぐる思惑が交錯し始めている。減産期明けが到来すれば、これまで売り渋りが行われていた生産地在庫の投げ売りが始まる一方、需要家はより安値での調達を狙って買い控えを行う可能性が高く、天然ゴム相場は例年5―6月前後に一時的な急落相場を形成する傾向にある。ハード・ウインタリングによって減産期が長期化するリスクも残されているが、集荷量が日量200―300トンの水準を回復できれば、現在の価格帯を維持することは難しくなるだろう。
東京ゴム市場では、昨年9月18日に終値ベースで逆ザヤから順ザヤへの転換が実現し、その後はおおむね10―20円の順ザヤ幅を維持してきた。ただ、今後は期先限月が増産期に向かうことで、逆ザヤ化に向けた圧力が強まっており、足元では当、先の順ザヤ幅が7円50銭(4月15日現在)まで縮小している。既にマーケットは減産期明けに向けて動き始めていることが確認できる。昨年は逆ザヤに転換した直後にゴム相場は本格的な調整局面に突入している。基調の転換時期を探る上でも、サヤ関係に対して一定の注意を払っておきたい。
※小菅 努(こすげ・つとむ) 大起産業調査研究室エキスパートスタッフ
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2008/03/19 08:00配信
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| ◎コーヒー、投機的な高値水準維持には限界も |
NYコーヒー先物相場は、2月29日に約10年ぶりの高値となる171.60セントまで値位置を切り上げたが、足元では140セント水準まで急反落するなど、ボラタイルな展開が続いている。
2月はサブプライム問題を起点とした金融・資本市場の混乱が、コーヒー市場に対する投機資金の流入を促した。株式や債券に代表される伝統的な資産クラスに対する信認が低下する中、投資家がアセットアロケーションの一環としてコモディティー市場を運用戦略に組み込む動きを強めた結果である。
信用収縮懸念が強まる中で証券化商品市場が縮小する一方、景気の先行き不透明感から株式市場からの資金も流出しており、金融緩和政策の前倒しで流動性を増した投機マネーは、消去法的にコモディティー市場を選択している。
コーヒー市場でも年金基金やインデックスファンドなどの新規参入がうわさされ、大口投資家の資金流入が加速した。これはシカゴ穀物、WTI原油、COMEX金相場などが軒並み過去最高値を更新したのと同じ文脈である。今後もこうした投資環境が維持されれば、需給環境と独立した投機的高値の形成が続く可能性を否定できない。
一方、ファンダメンタルズに目を向けると、最大生産国ブラジルの収穫が開始される5―6月に向けて、同国国内在庫に対して強力な減少圧力が働くことが予測される。2月末時点の在庫は約1000万袋と推計しているが、米農務省(USDA)は裏作の影響もあって期末在庫439万袋を予測しており、これからの半年間でほぼ半減する見通しである。こうした短期需給のタイト化を手掛かりに、ファンドの買いが再び勢いづく可能性も考えられる。
◇夏場に向けては下振れリスクを警戒
しかし、以上を考慮に入れても期末の在庫率は10.6%(前年度は17.8%)までの低下にとどまる見通しであり、これで140―150セント超の価格帯を正当化することは難しい。
昨年秋には干ばつによるイールド低下の可能性もうわさされたが、その後は適度な降雨が観測されており、2008/09年度生産高がこれまでの市場コンセンサス上限の5000万袋を大幅に上回る見通しも出始めている。
筆者の試算では、生産高5000万袋で期末在庫713万袋(在庫率15%)を予測しており、5000万袋を上回ると前回表作年(06/07年度)の期末在庫821万袋(同18%)に近い需給バランスが実現する見通しである。同年度の基本レンジは、90―130セントであったことを確認しておきたい。
他商品市場同様に需給タイト化のメガトレンドが続くことで、長期的な下値切り上げパターンは続くとみている。ただ、ファンダメンタルズと乖離(かいり)した価格形成が続いているため、夏場に向けては110―120セント水準までの下振れリスクに対する警戒が必要となろう。流動性を増した投機マネーの流入が促されやすい相場環境となっているが、現在の投機的な高値水準を維持し続けるシナリオを描くことは困難である。
※小菅 努(こすげ・つとむ) 大起産業調査研究室エキスパートスタッフ
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2008/02/20 07:07配信
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| ◎東京ゴム、顕在化する需給逼迫リスク |
年明け後の東京ゴム相場は、280―310円水準を中心とした高値圏で次の方向性を探る展開となっている。需要は中国勢を中心に高止まる一方、供給は4―5月に向けて落ち込む可能性が高く、需給逼迫(ひっぱく)構造が顕在化することに対する警戒感が、相場をサポートしている。
主産地タイがウインタリング(落葉期)に伴う減産のピークを迎えるのは4月前後となる傾向が強いため、足元で形成されている300円台の価格帯は投機的との見方もある。しかし、1月にファンドの買い玉整理で急落した際も、オファー価格はほとんど崩れず、逆にモンスーンや多雨の影響で供給サイドから需給が逼迫化した昨年11月の水準を上回っていることからは、今年は需給逼迫構造が例年よりも前倒しで顕在化したと考えている。
中国税関総署によると、2007年の中国天然ゴム輸入量は前年実績の161万トンを上回る165万トンとなっている。しかし、同国の国内需要は前年比20万―30万トン程度の上振れが予測されており、需給バランスを維持するには最低でも175万トン程度の輸入が必要であったと推計している。07年の同国経済成長率が前年比+11.4%と高い伸び率を記録したことを考慮すれば、予想されていたほどに需要が伸びなかった可能性は低く、このギャップは国内在庫(特に工場内在庫)の圧縮によって消化されたとみるのが妥当だろう。
◇生産者は価格引き上げに自信強める
上海取引所の認証在庫は、昨年11月から9万トンを挟んだ水準で推移しており、比較的高いレベルを維持している。しかし、タイヤメーカーなど末端レベルの手元在庫は大きく落ち込んでいるもようで、これまでであれば買い付けが見送られた価格帯でも買い付けの動きが報告されている。
06年から3年連続で300円台乗せを経験し、「高値慣れ」が進んでいる影響もあるだろうが、それ以上に減産期が本格化した際の原料調達に不安を有している向きが高値でも買い付けを継続せざるを得ない状況に追い込まれているとみられる。価格水準が一段と引き上げられれば、当然、買い控え傾向が強まると予測されるが、足元の売買交渉は供給サイド優位で進んでいることを確認しておきたい。
05―07年のタイ月別生産データ(IRSG調べ)によると、1月の生産水準に対して平均で2月14%、3月19%、4月42%、5月20%の減産となっている。需要サイド主導の需給引き締め圧力を背景に、既に300円台に到達していることを考慮すれば、季節要因に伴い供給サイドからも需給引き締め圧力が強まった際に、06年高値324.50円を更新する可能性は低くないだろう。
サブプライム問題が実体経済に本格波及し始めているが、ゴム相場はタイトな需給環境を背景に、下値切り上げパターンを継続する見通しである。今後は原料調達に危機感を強める需要家と、価格上昇に自信を強める生産者との間で、どの価格帯で折り合いを付けるかが試されることになる。
※小菅 努(こすげ・つとむ) 大起産業調査研究室エキスパートスタッフ
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2008/01/23 07:30配信
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| ◎東京ゴム、減産期を見据えた動き強まる |
東京ゴム相場は、昨年12月27日に313円30銭を記録した後、足元では280―290円水準まで軟化している。昨年10―12月期は、主産地タイの生産環境悪化が相場高騰をもたらした。しかし、生産環境が正常化に向かった後も需要が堅調なことで、調整色が強くなっているものの、積極的に売り込む動きは限定されている。
タイ中央ゴム3市場におけるUSS(未薫製シート)の集荷量は、昨年11月に日量50トン以下の水準まで減少したが、その後は200―300トン水準を安定的に推移しており、モンスーンや多雨による生産不順は一巡したと言える。しかし、その影響で東南アジア地区の年間生産見通しは大幅な下方修正を余儀なくされており、この時期の在庫調達を見込んでいた需要家は、減産期に向けて足元の在庫水準に危機感を強めている。
中国勢などは年末年始の生産期に価格が弱含むことを予測して、9月前後まで前年並みの輸入量にとどめていたが、10月に入って供給が逆に落ち込み、価格が上唱えとなるに至って、高値圏でも買い付けを行わざるを得ない状況に追い込まれている。
中国税関総署によると、1―9月期では前年同期比+0.3%(119万トン)にとどまっていたが、1―10月期が同+2.4%(135万トン)、1―11月期が同+3.3%(150万トン)となっている。価格上昇局面にもかかわらず、前年同期比ベースで産地での買い付け量を大きく増やしたことがうかがえる。
◇06年の高値にトライする可能性も
しかし、同国の需要は自動車タイヤのみでも年間20万トン前後の増加が見込まれており、上海取引所の指定在庫は増加傾向にあるものの、需要家が十分な手当てを完了したとは言い難い状況にある。実際、年明け後も中国勢はタイヤメーカーを中心に2―3月船積み分の調達を高水準で続けており、依然として在庫手当てが遅れていることが推測される。これは、欧州や日本、インドなど、他の消費国についても同様である。
こうした状況下でウインタリング(落葉期)に伴う10―30%の減産が開始されれば、需要と供給の双方から需給がタイト化するのは必至の状況であり、ゴム相場はタイトな需給環境を反映して、上値追いの展開となる可能性が高い。3年連続で300円台乗せを経験して需要家の「高値慣れ」が進む中、2006年の高値324円50銭更新にトライする可能性も低くないだろう。タイの落葉期は5月前後まで続くことを確認しておきたい。
一方の下落シナリオとしては、サブプライム問題を受けて米国のリセッション(景気後退)入りリスクが高まる中、天然ゴムのマクロ需要見通しが大幅な下方修正を迫られる展開を想定している。米国と新興国経済の連結性が低下したデカップリング(decoupling)が続けば、サブプライム問題のゴム相場に対する影響は限定される見通しだが、「世界経済の減速→天然ゴム需要減退→ゴム相場下落」のリスクシナリオに対しても一定の注意は必要である。
※小菅 努(こすげ・つとむ) 大起産業調査研究室エキスパートスタッフ
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2007/12/18 08:39配信
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| ◎コーヒー、再評価されるタイトな需給環境 |
米農務省(USDA)は7日、2007―08年度のコーヒー需給見通しを発表した。注目のブラジル産生産高は3760万袋とされ、6月見通しの3620万袋から140万袋の上方修正となっている(前年度は4670万袋)。ミナスジェライス州やサンパウロ州では、9―10月に発生した干ばつの影響で、イールドの大幅な低下が報告されている。しかし、エスピリントサント州における生産管理の成功やかんがい施設の普及拡大などで、同国全体としてみれば、特に大きな被害は確認されていない。次年度の生産に対する影響が懸念されるものの、今年度の天候相場は10月12日の高値140.80セントでピークアウトしたとみて良いだろう。
もっとも、コーヒー需給がタイトな状態にあるとの基本構図に変わりはなく、今後も緩やかに下値を切り上げる展開を想定している。ブラジルの期末在庫は6月見通しの400万袋から440万袋まで上方修正されているが、在庫率は10.6%と前年度の17.8%を依然として大きく下回っている。また、消費需要が上振れする一方、消費国と生産国双方の在庫が歴史的低レベルまで落ち込んでいることで、ブラジルが裏作に伴う減産となった世界需給に対する影響を払しょくすることも、極めて困難となっている。こうしたマクロ需給環境からは、再び140セント台まで値位置を切り上げても、特に違和感はない。
◇コーヒー相場、来年1―2月は緩やかに上昇
過去3年の価格変動率を月別でみると、単純平均で11月+7.2%、12月+5.2%、1月+1.7%、2月+4.1%、3月−3.2%、4月+0.3%、5月−4.0%となっている。ブラジルが収穫期を迎える5月以降は調整圧力が強まりやすいが、季節サイクルからはその前に年前半の高値を試す傾向が見受けられる。特に1月と2月は下落リスクが低く、年末年始にかけて投機要因などで下押しした場面は、押し目形成局面となる可能性が高い。
一方、08―09年度にブラジルが表作となることで、今年度のコーヒー相場上昇は一時的との見方もある。しかし、同国農業調査会社サフラス・エ・メルカドの生産予想4760―4990万袋を前提としても、在庫率は10―15%のレンジに収束し、前回表作だった06―07年度の17.8%を上回るのは難しいと試算している。この時期に次年度需給を予測することに大きな意味はないと考えているが、需給緩和から100セントを大きく割り込むような悲観シナリオには否定的である。
2008年の大まかな相場イメージとしては、足元のタイトな需給を反映して1―2月にかけて緩やかな上昇トレンドを形成した後、生産国からの輸出圧力が強まる夏場に100―110セント水準までの調整安を経験し、年末に向けて再び130―140セント水準までの上昇トレンドを形成する広角なV字型の流れを想定している。コーヒー相場は今年同様に、気象環境などによって急騰するリスクを抱えつつ、高止まる展開がメーンシナリオとなる見通しだ。
※小菅 努(こすげ・つとむ) 大起産業調査研究室エキスパートスタッフ
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2007/11/20 06:58配信
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| ◎東京ゴム、減産期に向け値固めに |
東京ゴム相場は、今年前半には3度にわたって300円台乗せに失敗したが、8月22日の安値232.50円をボトムに11月7日には312.20円まで値位置を切り上げた。その後は原油相場の急反落や円高から調整圧力が強まったものの、今年の取引レンジ上限付近での取引が続いている。
主産地タイの中央ゴム市場における集荷量に目を向けると、11月のRSS3号集荷量は平均で日量130−140トン程度で推移しており、平年の1/2から1/3程度のレベルにとどまっている。当初はモンスーンによる一時的な減産と考えていたが、その後も天候不順からタッピングに支障が生じ、十分な供給量を確保できない状況が続いている。
一方、これまで安値での調達機会を狙って買い控えてきた実需筋は、いよいよ本格的な在庫調達を迫られている。減産によって供給不足が顕在化する中、手元在庫に潜在的な危機感を有していた需要家は、一斉に買い付けに動いている。特に中国や欧州系タイヤメーカーは、操業を維持するためにも当用買いを見送ることができず、早くも来年の減産期を視野に入れた輸入手当てが行われている。
春先の減産期に300円台をトライした際は、価格高騰とともに需要が明確に鈍化し、同価格水準を維持することができなかった。しかし、今回の300円台が実現した際は、産地での買い付け行動は一向に鈍化しておらず、需給環境は300円台乗せを容認したとみている。
◇当面は200円台半ばから後半で推移か
ただ、こうして需要家の買い付け行動が活発化する中、消費国の在庫水準が回復傾向を示しており、目先の上昇余地は限定的とみている。中国上海取引所在庫は、8月下旬に7万トンを割り込む水準まで減少したが、9−10月期の輸入量拡大によって、足元では約5カ月半ぶりに10万トン台を回復している。日本の全国営業生ゴム在庫も、9月30日の7792トンをボトムに、10月30日には8843トンまで増加している。絶対的な在庫水準は必ずしも潤沢とは言えないが、増加トレンドに転じたことで、過度の供給不安は後退している。
また、土壌水分が改善していることで、気象環境次第では大幅な増産が可能な生産環境となっていることにも注意が必要である。前年のデータを見ても、タイの天然ゴム生産高は10月27.0万トン、11月15.5万トン、12月28.5万トンと、年末に向けて年間のピーク水準に達する傾向にある。堅調な需要動向からは、直ちに需給緩和が促されるとは考えていないが、当面の強材料は出尽くしたとみていいだろう。年が明ければ、次の減産期を視野に下値を切り上げ、再び300円台を主戦場とする展開を想定している。ただ、短期的には200円台中盤から後半を中心とした価格帯での値固めが行われる見通し。ファンドの建玉比率が高まっていることでボラタイルな相場展開となりやすいが、需給動向を注視したい。
※小菅 努(こすげ・つとむ) 大起産業調査研究室エキスパートスタッフ
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2007/10/18 07:12配信
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| ◎コーヒー、上昇相場の本質はタイトな需給環境 |
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ブラジル産コーヒーは、10―12月に開花・結実期を迎える。この時期はコーヒーの生産ステージで最も多くの土壌水分を必要とするため、マーケットは例年、気象環境に敏感な反応を示す傾向にある。特に今年度は、ブラジルが裏作となる影響で前年比1000万袋程度の減産見通しとなっており、さらに生産高見通しを下方修正させる可能性がある動きに対して神経質な対応がとられるのは当然とも言える。
米農務省(USDA)によると、ブラジルの2007―08年度生産高は3620万袋(前年度は4670万袋)が予測されており、仮に10%の下方修正となれば362万袋が市場から喪失されることとなる。これはICE認証在庫の約8割、期末在庫見通しの約9割の規模に達する。過去には1999年に発生した降霜・干ばつにより40%の収穫が喪失され(国際コーヒー機関の推計)、NY相場は10月安値80.00セントから12月には145.00セントまで、わずか2カ月で80%を超える上昇率を記録した経験もある。
コーヒー樹木は天候障害に対する対応力が強いため、10月中旬の段階では不確実性も高いが、今後の気象次第では同様の展開となる可能性を有した相場環境であることは認識しておきたい。コーヒー市場における天候リスクは、買い材料と指摘されても最終的には実現しない「オオカミ少年」的な扱いを受ける傾向が見受けられるが、それだけに現実化した際の影響は極めて大きなものとなる可能性がある。
◇干ばつリスクは決定的な要因ではない
一方、11―12月にかけて一定の降水量が確保されれば、投機プレミアムの剥落(はくらく)から、上昇余地は限定されることとなる。だが、干ばつリスクはコーヒー相場上昇のカタリスト(触媒)であっても、決定的な上昇要因ではないと考えており、仮に天候リスクが不発に終わっても下落余地は限定的とみている。
マーケットの底流に存在するのは、ブラジルの裏作と拡大する世界需要を背景としたタイトな需給環境であり、仮に天候リスクが顕在化しなくとも、130―140セント水準の価格帯は妥当と考えているためだ。USDAは6月時点でさえ、期末在庫は前年度の918.6万袋から400.6万袋まで半減するとの見通しを示しており、本格的な需要期入りしつつあるコーヒー相場の上昇は、必然的な結果と言える。
年末に向けてのコーヒー相場は、気象環境次第で200セント超までの高騰リスクを抱えつつ、115―140セント水準で高止まる展開をメーンシナリオとして想定している。サブプライムローン問題後のグローバルマーケットで商品市場の循環物色が始まる中、タイトな需給環境の裏付けがあるコーヒー相場は、国際商品高の流れを構成する一要素となるだろう。
※小菅 努(こすげ・つとむ) 大起産業調査研究室エキスパートスタッフ
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2007/09/20 07:40配信
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| ◎東京ゴム、「生産期=弱気」論に疑問 |
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東京ゴム相場を3カ月程度のスパンで見ると、230―270円水準にボックス圏を形成している。主産地タイの減産期明けを手掛かりに、298.50円(5月28日)をピークとしたダウントレンド入りしたが、その後は独自材料難から明確な方向性を打ち出せていない。グローバルマーケットは、米国のサブプライムローン問題を受けてボラタイルな展開となっているが、ゴム相場はドル円、WTI原油、非鉄金属相場などの動向を眺めながらのポジション調整に終始し、取組高・出来高の減少傾向にも歯止めが掛からない状況となっている。
マーケットでは、タイ、インドネシア、マレーシアといった主産地が生産期入りしていることで、天然ゴム需給の緩和見通しを構築する向きが多い。確かに、天然ゴム研究会(IRSG)が発表している過去5年の月別生産データから減産期のピークとなる4月のタイ天然ゴム生産高を100とすると、5月104、6月122、7月151、8月131、9月137、10月132、11月123、12月121といった具合に、年末に向けて高レベルの生産が期待できる状況にある。
しかし、需給バランスは「供給」のみで規定されるものではなく、「需要」に目を向けると違った構図も見えてくる。そこで注目したいのが、世界全体の20%以上を消費する中国の需要動向である。中国税関総署によると、1―6月期天然ゴム輸入量は前年同期比+0.3%の72万トンにとどまっている。中国勢の買い付けは弱いと指摘され続けているが、実際には前年並みの輸入が行われていたことが確認できる。しかし、二ケタに至る経済成長率からは、前年同期並みの輸入量で需給バランスを維持するのは不可能とみている。同国国内消費量は1―3月期の時点でさえ、前年同期を8.5万トン上回る59.0万トンに達しており、輸入量拡大による需給調整の必要性は高い。
◇250―275円水準が適正レベルか
足元では、在庫積み崩しという形で需給バランスが維持されているが、今後は需要サイドから需給引き締め圧力が強まる流れを想定している。中国の年間輸入量は、前年比で15万トン程度の上振れを想定しており、これまで買い付けを先送りしてきた反動は、輸出入市場に大きな影響を及ぼすことが予測される。同国国内の天然ゴム生産は、これから年末に向けて鈍化するため、海外での当用買いを増やさざるを得ないのが現状である。実際に9月上旬以降は、東南アジアの産地各所で中国勢の買い占め的な行動が観測され始めている。
以上から、生産期入りのみを理由に需給環境を弱気とする見方には否定的とならざるを得ない。マクロ需給環境からは、250―275円水準を適正レベルとみている。250円水準を大きく割り込むシナリオとしては、内部要因やテクニカル要因、円高、原油安といった需給以外の要因に依存せざるを得ないだろう。
※小菅 努(こすげ・つとむ) 大起産業調査研究室エキスパートスタッフ
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2007/08/21 07:28配信
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| ◎東京ゴム、カギ握る中国の買い付け動向 |
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東京ゴム相場は、200円台中盤まで値位置を切り下げる展開となっている。春先の減産期にはタイトな需給環境を背景に300円台乗せを試す動きも見られたが、6月以降は戻り売り優勢の展開が続いている。解釈論としては、減産期明け後の供給増で需給緩和状態が実現した結果、ゴム相場の下落は必然的と考えることが可能だ。確かに、主産地タイの中央ゴム市場における集荷量を見ると、5月は日量100トンを下回る状態が続いたが、6月は平均で263トン、7月は335トン、8月は469トン(17日現在)と、明確な増加傾向が確認できる。しかし、こうした供給環境は300円水準でピークアウトした理論付けとしては妥当であっても、その後の250円割れに至る相場展開を説明するには不十分とみている。
ここで注目したいのは、ゴム需給の特殊性である。一般の商品経済では、市場価格の低下は需要増加と供給減少を招き、急激な価格低下を阻止することになる。しかし、ゴム市場における価格低下局面では、需要サイドは安値での調達を狙って買い付け量を抑制する一方、供給サイドは売却益が一段と減少する可能性を警戒して供給量を増大させ、短期であれば需給理論を無視した動きが頻繁に見受けられるのだ。その典型が、昨年後半に見られた324.50円から185.50円まで139円(43%)もの急激な下げ相場であり、現在のゴム相場でもこうしたゴム需給の特殊性が影響している可能性が高い。
◇上期の輸入量は絶対的に不足
しかし、マクロ需給環境を考える限り、200円台中盤より下の価格帯には投機色が否めない。天然ゴム市場のメーンプレーヤーである中国勢は、減産期は高値を嫌って、そして減産期明け後はより安値での調達を狙って、輸入量を前年同期並みの水準に留めている。一方、年間の必要輸入量は前年比15万トン程度の上振れを見込んでおり、推定需要に対する上期の輸入量は絶対的に不足している。現状では在庫積み崩しという形で需給バランスは維持されているが、既に上海取引所在庫が4月のピーク時から約1/3が喪失されている事などを考慮すると、先行きを楽観視するのは難しい。足元、中国勢は当用買いによる必要最小限度の調達にとどめており、短期需給は特にタイト化していない。だが、マクロ需給環境が悪化していない以上、生産水準の引き上げのみから200円台前半のベアマーケットが長期化するシナリオには否定的である。
一方、リスクシナリオとしては、サブプライムローン問題に伴うグローバルマーケットの混乱が長期化する可能性が考えられる。その意味で、米連邦準備制度理事会(FRB)が公定歩合の緊急引き下げに踏み切り、資本市場の流動性確保に動きだした効果に注目したい。過剰流動性相場の大枠が維持される限り、リスクマーケットは高値安定が基本見通しとなり、ゴム市場もその例外ではない。
※小菅 努(こすげ・つとむ) 大起産業調査研究室エキスパートスタッフ
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2007/07/24 06:29配信
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| ◎コーヒー、無視できないブラジルの裏作 |
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米農務省(USDA)が6月に発表したコーヒー需給見通しは、2007―08年度のコーヒー需給がタイトであることを再確認させる内容となった。主産地ブラジルでは、隔年の生産サイクルが裏作(不作の年)に該当することで、生産高は前年度の4670万袋から3620万袋まで約30%の減産となる見通しである。
しかし、こうしたコーヒーの生産サイクルはヒストリカルデータから周知されているため、マーケットはこれまで目立った反応を示してこなかった。需給トレンドを2年単位で考えれば、裏作による需給タイト化はあくまでも一時的な現象にとどまり、翌年の表作で解消が可能なためだ。実際、過去の裏作年でも相場が低迷した例は珍しくなく、「裏作=上昇相場」との関係式は必ずしも成立していない。
ただ、近年の需要環境の変化を考慮すると、今年度のブラジルが裏作に該当することは、これまで以上に大きな意味を持つと考えている。その先行指標とも言えるのが、ブラジルの期初在庫が1987―88年度以来の低水準となる918万6000袋に止まっていることだ。前年度の生産高は、表作と好天を背景に高いレベルを実現したが、それにもかかわらず国内消費と海外需要の拡大によって、期末に向けて十分な在庫を確保することに失敗した。これは、コーヒー需給に過去の経験則が通用しなくなっていることを、強く示唆している。
◇NY相場の上値130―140セントも
ブラジルの国内消費量は、03―04年度が1440万袋であったが、今年度は1738万袋に達する見通しであり、市場規模は過去5年で20%以上拡大している。一方、ロシア、トルコ、サウジアラビア、中国など、これまで伝統的にコーヒーを好まないとされていた地域でも、コーヒー消費量は拡大している。コーヒー嗜好(しこう)とマクロ経済環境には一定の相関性が存在しており、エマージング国の急激な経済成長が、コーヒー需要の拡大も促す構図となっている。
ブラジルでは年間4500万袋(国内消費1700万袋、輸出2800万袋)程度の供給が必要とみているが、今年度の生産高からは単純計算で900万袋程度が不足することとなる。
こうした供給不足は、年末に向けて国内在庫の積み崩しと海外向け輸出削減によって、解消されることとなるだろう。すなわち、消費国と生産国双方の在庫に減少圧力が働くと予測される。その比率は、為替レートの水準などによって決まることとなろうが、ニューヨーク市商品取引所(NYBOT)の認証在庫は足元の400万袋台前半から年末には300万袋を割り込む可能性が高いとみている。年後半のコーヒー相場には強材料が多く、上値としては130―140セント水準を想定している。
※小菅 努(こすげ・つとむ) 大起産業調査研究室エキスパートスタッフ [/20070724CCC0006] |
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2007/06/21 06:56配信
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| ◎東京ゴム、減産期明け後も高止まりか |
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天然ゴム生産には、明確な季節サイクルが存在している。主産地タイ南部であれば3―4月にウインタリングと呼ばれる落葉期を迎え、この時期は多くの生産農家がタッピング(ゴム原樹の採取)を休止する傾向にある。実際、今年のタイ中央ゴム市場でも、4―5月の集荷は日量100トンを下回る状態が続き、生産期の平均とされる250―300トン水準から大きく乖離(かいり)した。ただ、6月に入ると天候状況の改善から200トン程度の集荷を安定的に確保できるようになり、昨年のような需給逼迫(ひっぱく)状態が再現される可能性は後退している。
しかし、これでゴム相場が本格的な調整局面に突入するとの見方には否定的である。確かに供給環境は改善しているが、それと同時に需要環境の改善も予測されることで、需給バランスが極度に緩和する可能性は低いためだ。
最大消費国である中国の1―4月期天然ゴム輸入量は49万7370トンとなっており、これは前年同期を1%下回っている(中国税関総署)。一方、同国ではタイヤやスポーツシューズなどの大幅な増産が続いており、天然ゴム需要は飛躍的に拡大する見通しである。国際ゴム研究会(IRSG)の統計によると、2005年183万トン、06年217万トンの消費実績となっているが、今年は前年比20万―30万トン程度の上振れを見込んでいる。中国国内生産の拡大で輸出入市場に対する影響は限定される見通しだが、それでも輸入量は前年の161万トンから175万トン程度まで拡大する可能性が高い。
こうした需要環境にもかかわらず、これまでの輸入量が前年同期並の水準にとどまっていることは、上期の価格高止まりを嫌気して、仮需が下期に先送りされた可能性を強く示唆している。
◇エンドユーザーの調達意欲は高い
こうして減産期前後の輸入活動が低調だった結果、中国や日本などの消費在庫は抑制されており、エンドユーザーの在庫調達意欲は高まっている。中国上海取引所在庫は4月20日の10万5060トンをピークに1万トン以上減少しており、日本の全国営業生ゴム在庫も出庫が入庫を上回る状態が続いている。
天然ゴム相場の急伸は始まって2―3年と間もないため、足元では消費者の「高値慣れ」の遅れが、300円水準での買い付け行動を鈍化させている。しかし、価格水準が200円台中盤まで引き下げられれば、在庫調達の動きが需給面から相場の下落余地を限定することとなるだろう。
マクロ需給環境からは、今年下期も200円台中盤から300円水準を中心とした高値ボックス相場を想定している。一方、リスクシナリオとしては、昨年後半に見られたような、テクニカル要因に基づく投機的な下げ相場を考えている。(了)
※小菅 努(こすげ・つとむ) 大起産業調査研究室エキスパートスタッフ
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